3月の岡山県民の消費意向得点は48.3ポイントと大きく反転。20代、女性会社員、パートの回復が顕著。

 2月度に大きな落ち込みを示していた県民の消費意向は、3月度は48.3ポイントとなり復調気配がみられます。

 男女別、年代別いずれにおいても消費意向得点はアップしており、2月度で大きく落ち込んだ「女性49.6p(前月差+3.4p)」「20代54.3p(同+5.9p)」「女性会社員54.6p(同+6.3p)」といったけん引役の復調が目立っています。また「パート51.3p(同+4.1p)」の回復も見過ごせません。

 暮らしシーン別注力度の観点からみると、前年同月と比べて伸びているのは「健康管理(74.7→77.4p)」「貯蓄(65.4→66.2p)」で2か月連続増加となっており、「家族との生活(72.3→72.5p)」を合わせた3分野が前年増を示しています。前月からは「仕事」「貯蓄」を除く全分野で注力度を高めており、特にレジャー関連のアップ、「観光・行楽(前月差+6.9p)」と「スポーツ・娯楽(同+4.0p)」が顕著であり、また「人づきあい(同+3.6p)」や「家族との生活(同+2.6p)」にも注力する人が増えています。さらに「大きな値の張る耐久消費財(同+2.3p)」の動向にも注意が必要です。

 こうしてみると生活防衛色が緩んだように思えますが、実際の景気回復の実感状況はどうでしょうか。2月末時点で景気回復を実感している人はモニター522名中22名(4.2%)と前月と同数で、景気回復は足踏み状態であることがわかります。実体経済は底堅いとはいえども、個人消費への回復はまだ本物とはいえないといってもよいでしょう。

 このことは2か月連続で回復実感を抱いている人(リテンション)の動きをみればわかります。今回もリテンション者は12名と前月同数で、リテンション率は2%台で停滞しています。今後、安定した景気回復感がみられるかどうかはこのリテンション率が3%、4%と着実に上昇していくかどうかにかかっています。

 景気回復実感者22名の特徴は、まず消費意向得点が65.4p(当月全体48.3p、前月59.7p)とかなり高い水準であることが指摘できます。そして今回も男性が多く、年代としては40代が多くなっています。暮らしシーン別注力度から見た特徴では「地域活動60.2p(全体36.1p)」「子供の教育91.7p(同72.1p)」「スポーツ・娯楽61.4p(同44.3p)」といった分野が高く、景気回復が実感できてない層を大きく引き離しています。

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「岡山生活者意識調査」3月の消費意向得点
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