次月の消費意向得点は前月差1.1ポイント減少、前年同月差1.9ポイント減少の52.3ポイントで、10月としては過去最低となりました。
震災年度の生活意識の変化・高揚も落ち着き、前月までは2009年-10年度の動きに戻っていましたが、今回はその限りとはなりませんでした。
男性は前年同月差0.6ポイント増の53.6ポイントで、2か月連続して女性を上回り、前年度より続いている高い消費意向が維持されています。
また、前半期の動きは毎年度同じで、年度毎に違う動きをする女性との違いが鮮明に表れています。
女性は前年同月差4.4ポイント減の51.0ポイントで、10月としては過去最低となり、このところの減退傾向がさらに強まっています。
増税や社会保障の負担増などを見据え、早々に引き締めに入っていると考えられます。
年代別では、30代を除く各年代が前月から減少しました。
減少幅が最も大きいのは50代以上で、50代における消費意向得点としては過去2番目に低い得点となりました。
暮らしシーン別10項目の注力度を見ると、前月から増加したのは「学び・教養」「人づきあい」「仕事」「健康管理」の4項目。
学びの秋らしく、「学び・教養」は30代以上の男女それぞれが増加しました。
一方で20代男女は4か月間連続の減少。
その20代男女が揃って注力度が高いのは「人づきあい」で、これは調査開始以来の変わらぬ傾向です。
また、20代女性は昨年頃よりさらに注力度が高まっており、女子会ブームの浸透などが感じられます。
「仕事」は20代男性や40代男性、「健康管理」は20代女性や50代女性が高くなっています。
50代以上は消費意向得点は低かったものの、「食費・外食」「学び・教養」「大きな値の張る耐久消費財」への注力度においては年代間で最も高く、これらに対する支出に関しては”消費”のもつマイナスイメージが薄いのかもしれません。
楽しみの多いシーズン到来に、消費意向は低下しつつも、それなりに気分は盛り上がっている様子が見られました。
20代は社交の秋、30代は行楽の秋、40代は家族団欒の秋、50代以上は食欲の秋、といった楽しみ方をして過ごすようです。